遺 言      遺言書の例←クリックしてください。

 
 自分の財産を、自分の死んだ後どのようにするかという気持ち(意思)を生きているうちに明らかにしておくことにより、やがてお亡くなりになり相続が開始されたときに、紛争(遺産分割)を防ぐことができるようにするものです。
 
 亡くなられた方(以後「被相続人」と言います。)は、「自分の相続人達は仲がよいので争いは生じない」とか、また、「争うだけの遺産はないので争いは起こらない」と思い、心配していらっしゃらない方がいると思います。

 しかし、いざ相続が開始されると相続人間で遺産相続(分割)の話し合いがこじれ、険悪な仲になる場合が多々あります。
 その場合に、遺言がありますと、それは、被相続人の生前の最後の意思ですので、内容がよほど不公平でない限り、また遺留分を侵害するなど法にふれない限り、相続人は了解し、遺産相続(分割)の紛争は避けられると思います。

※遺留分とは、最低限相続できる財産をいいます(後述します)。

 次の場合には遺言によらなければなりません。

@法定相続人以外に遺産を分けたい場合です。

A相続人に法定相続分以上に遺産を分けたい場合です。  

・遺言の種類  

 遺言は法律に定める方式に従わなければ、することができません(民法960条)。
 普通方式が自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類、特別方式が5種類、定められています。
 
・遺言の内容  

 相続人に対して財産の処分と親族の身分に関する事項は法律的に拘束力があり、遺言事項と言われています。  

・遺留分  

 相続財産は本来被相続人が自由に処分できるのですが、まったく自由とすると被相続人の財産によって生計を維持していた相続人(配偶者と子・両親など)は生活に困ったり、また、相続財産の中には配偶者の潜在的持分が含まれていることもあり不公平となります。  
 そこで民法は、一定の相続人(遺留分権利者)のために、相続財産の一定の割合(遺留分)を留保しました。
 遺留分権利者とは、兄弟姉妹以外の法定相続人(民法1028条)で、即ち配偶者・被相続人の子・直系尊属をいいます。


・遺留分の割合  

 直系尊属のみが法定相続人であるときは、被相続人の財産の3分の1(1028条1号)。その他の場合は、被相続人の財産の2分の1(同条2号)です。


・遺留分算定の財産(1029条・1030条)

 @被相続人が相続開始の時に有した財産の価額+A相続開始前の1年間に贈与した財産の価額−債務の全額 です 。


・遺留分減殺請求権

 遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全(守り安全なもとする)するのに必要な限度で、遺贈及び贈与の減殺を請求できるとされております(1031条)。ただし、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないと時効によって消滅し、相続開始の時から10年を経過したときも、同様とする(消滅する)(1042条)とされております。


・減殺の順序 @遺贈 A贈与

 ※遺言をするには方式が定められており、法律知識を持っている人にご相談されることをお勧めいたします。
 そこで、当事務所にご相談ご依頼されますようお待ちしております。



 相 続    遺産分割協議書の例←クリックしてください。

  
相続は、死亡によって開始する(民882条)となっており、一般的には、死亡届書を市区町村へ提出し、この届けが受理されると住民票に死亡が記載され、相続が開始されることになります。
 死亡届けは、死亡診断書(医師が死亡時刻、死亡場所、事由などを記し署名捺印します)又は死体検案書を添付して行います


 死亡届けが受理(戸籍に記載)されますと、相続が発生し、あらゆる法律関係を整理し、清算する必要が生じます。


 まず、相続人を確定します。

第1順位は、相続人となるのは被相続人の子です(民第887条)。

順位は、第1順位に掲げる相続人となるべき者がいない場合は、被相続人の直系尊属(ただし、親等の近い者)が相続人です。
第3順位は、被相続人の兄弟姉妹です。

 兄弟姉妹に相続開始以前に死亡している者がいるときは、その子が代襲して相続人となります(ただし、再代襲は現行法上認められておりません)。

被相続人の配偶者は常に相続人となり、第1〜第3順位のいずれか相続人となるべき者がいるときは、そのものと同順位となります(民第890条)。
 

次に、相続分についてです。

まず、法定相続分(民法で決められた法定分割による相続分)についてです。

同順位の相続人が数人(複数人)いるとき

一 子及び配偶者の場合 相続分は、各二分の一

二 配偶者及び直系尊属の場合 配偶者は三分の二 直系尊属は三分の一

三 配偶者及び兄弟姉妹の場合 配偶者は四分の三 兄弟姉妹は四分の一

なお、子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人いるときは、各自の相続分は等しいものとされています。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の二分の一とし、父母の一方のみを同じにする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じにする兄弟姉妹の二分の一とされております(民900条)。

また、代襲相続人の相続分は、その直系尊属(代襲される者)が受けるべきであったものと同じとされ、直系卑属(代襲される者の子、孫・・・)が数人(複数人)いるときは、各自の直系尊属が受けるべきであった部分について前条(民900条)に従って相続分が定められます(民901条1項)。これは、兄弟姉妹の子が相続人となる場合に準用(あてはめ)されています(同条2項)。


次に、遺産を確定しなければなりません。  

土地・家屋、現金・預貯金、株券、国債、投資信託などがプラス財産として考えられます。
 一方、
借金、借入金や買掛金、未払い医療費、住宅ローン、未払い家賃、未払い税金など債務はマイナスの財産として引き継がれます

 

いよいよ、遺産の分割についてです。

遺産分割の方法には、遺言による分割、協議による分割、調停による分割、審判による分割がありますが、ここでは「協議による分割」について述べます。

共同相続人(相続人が複数人いる場合)は、被相続人が遺言で禁じた場合を除いて、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる(民907条1項とされ、遺産分割の自由がうたわれております。

この協議による遺産の分割も、相続開始の時にさかのぼって効力が生じ、ただし、第三者の権利を害することはできないとされております(民909条)。

 

手続きとしては、相続人全員が合意して遺産を分割するものです。相続人全員が合意すれば、遺言による指定相続分あるいは法定相続分に従う必要はなく分割の内容は相続人の自由です。したがって、某相続人の取得分はなしとするような分割協議も有効といわれています。

 

遺産分割協議の当事者は、相続人全員です。

相続人と同一の権利義務を有する包括受遺者及び相続分の譲受人、包括遺贈の場合の遺言執行者も当事者となるといわれております。

 

協議が成立した場合、「遺産分割協議書」を作成するのが一般的です。




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